【映画レビュー】『マックイーン:モードの反逆児』2018年

『マックイーン:モードの反逆児』2018年

『マックイーン:モードの反逆児』2018年 あらすじ

イギリスが誇る天才ファッションデザイナー、アレクサンダー・マックイーン。
様々な人々のインタビューを交えながら、彼の創作活動の裏側の、情熱や苦悩を描きます。

【レビュー】【ネタバレなし】時代を駆け抜けた天才の、眩しくて悲しい生き様

これはつらい……
しかし、つらい以上に、得体の知れない感動に包まれて、いまめちゃめちゃ泣いています。

ロンドンの下町で、6人兄弟の末っ子として生まれたアレキサンダー・マックイーンは、サヴィル・ロウという紳士服店街で、襟とかポケットを縫い付けるお仕事からスタート。その後お金もツテも語学力もないのに、単身渡伊し、ロメオ・ジリで働いたあと、ロンドンに戻ってきて、ロンドン芸術大学のカレッジの1つ、セントラル・セント・マーチンズの修士コースで学びます。

そしてその卒業制作で、ヴォーグ誌の著名エディター、イザベラ・ブロウに見い出され、センセーショナルなデビューを果たします。
その後のジバンシィやグッチでの活躍、自身のブランド「アレキサンダー・マックイーン」での活躍は、皆さんの知る通りです。

わたくしトリッチ、オシャレとかファッションには非常に疎く、もちろんトップモードの世界についても、ほとんど知らないし、ぶっちゃけ興味もあまりあるとは言えません。

しかし、何だこれは。
ちょっと何やってんの!?
ファッションショーでしょう!? 何なんだこれは。

めちゃめちゃ衝撃的。そして信じられないくらい美しい。

これはもうアレです。マックイーンのショーは過激だけど、奇をてらってるとか、そんなお安いものじゃない。ファッションのことなんか全然知らないわたしが観ても、度肝を抜かれるこの世界観は一体何だ。

リーが目にしたもの、受け取ったもの、そして自分の中で醸成されたもの、清濁入り乱れた歓喜、興奮、不安、恐怖、そして虚無、何もかもがぶっ込まれ、綿密に構築されたあと爆発する。ありとあらゆる色彩、かたち、それらが鋭い無数の破片になって突き刺さってくるかのようです。こんなに入ってくる情報量が多くちゃ、苦しいだろうなああああ。

全身全霊で作り上げ、ショー毎に空っぽになり、燃え尽き、でもその直後に次のショーへの助走が始まる。家族との関わり、恋人、友人、仕事関係者との関わり。こんなに何もかも1回毎にアウトプットするのも、とてつもなく苦しいだろう。こんな生き方をしていたら、全力疾走で駆け抜けて倒れる以外の結果はなかっただろうなああああああ

観ているだけで息苦しい。
とても苦しい。
しかしやはり、とてもとても、信じ難いほど美しい。

もう何に対して泣いているのか分からない。

彼のショーの中では、「No.13」と「Voss」が好き。

「No.13」の、くるくる回るシャローム・ハーロウに向かってロボット2体が染料を吹き付けるパフォーマンス、写真では知っていたけど、動いてるの観たら得体の知れない感動に揺さぶられてしまった!!

まるで踊るような、シャローム・ハーロウを慈しむかのような、ロボットたちの動き!! 何だろうこの慈愛は。涙腺崩壊、爆泣き。

これは写真では良さが絶対分からない。どうか皆さん、動画をご覧ください!!

暗くて衝撃的な「Voss」は、精神病棟のようなムード。そしてショーの締めくくりには、ステージの中央の箱が開き、ガラスが粉々になり、太いチューブでベッドに繋がれた太ったヌードの女性と、大量の蛾が現れる。何だこれは。何を見せられているのだ。もうファッションショーを超えている。いや、わたしがファッションショーというものの可能性を、いまのいままで知らなかっただけなのか!!

ちょっと太めの友人女性に、ものすごく気まずそうにこの役をお願いした、というエピソードも好き(笑)

そんな衝撃的な表現を経て、「この世に天国みたいなものを出現させたかった」って言ってのあのケイト・モスのホログラムとか泣くわ😭😭😭
ケイト・モスが羽衣みたいな衣装を着て、くるくるふわふわ回りながら上昇し、光となって消滅する。もう何を思えばいいのか。

夢のように美しいケイト・モスのホログラム。これも是非動画で見て!!

いや、何も思う必要なんかない!!
美しい。ただそれだけで泣いていいのだと、何かもう自分でも何を言ってるのか分からないけど、爆泣き。いいもの見せていただきました。有難う有難う!!

サントラも最高。わたし映画音楽めっちゃ疎いですけど、マイケル・ナイマン、覚えました。ずっと覚えていようと思います。

それにしても、時代を駆け抜けた天才ってやっぱもんのすごいな!!

マックイーンの悲しい晩年、そして周囲の人たちの「普通の人のように生きてくれれば、ってどんなに思ったか知れない」っていう悲痛な言葉に泣きつつも、こんなふうに花開くちょうド級の天才は、やはり人類の光と思います。

みんなメンヘラなんてやってる場合じゃねーよ!!
この世で受ける歓びも悲しみも、苦しみすらも、燃焼し尽くして生きてやろうじゃありませんか!!

そして死に際には大いに舌を出して、神にファックと言ってやりましょう。
それがこの世に生まれた人類の目的と思います。
きっと神も口の片側だけをつり上げて、笑って赦してくださることでしょう。

天才よ、安らかに眠りたまえ。
そしてゴミカスのわたくしの命は続く。今日も、そしてこれからも。

燃え足りねーんだよ!! ペースあげていくぞ!!٩(๑´3`๑)۶

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