【映画レビュー】『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』2020年

【映画レビュー】『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』2020年

『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』2020年 あらすじ

JDは名門イェール大学で法律を学ぶ優秀な学生で、ウシャという綺麗な彼女もいます。
とても優秀なので、法律事務所がいっぱい集まるディナーパーティーに招かれました。ここでチャンスを掴めば、卒業後のよい働き口をゲット出来そうです。

ウシャにテーブルマナーを教えてもらい、緊張しつディナーパーティーに挑むJDでしたが、会の最中に故郷の姉、リンジーから電話がかかってきました。実はJDは、南部の貧しい階層の出身で、長年薬物中毒に苦しむ母、ベイブがいました。ベイブがとうとうヘイロンに手を出し、緊急入院したというのです――。

【レビュー】【ネタバレなし】やさしい物語。だが、キッツー!😭

キッツーーー!!😭😭😭
底辺出身かつ毒親持ちにはキッツい内容だわこれ。

やさしい物語です。それぞれが自分の人生を頑張って、少しだけ向上するお話。
でもわたしにとってはつらすぎて、のたうち回ってしまいました!

物語は、現在のJDと、子ども時代のJDの回想を交互に描く感じで進んでいきます。
家族同士の愛情は深く、避暑地のクソガキにJDが絡まれてたりすると、一家総出で助けに行くし、殴られて怪我をしたJDに「お前は価値のある人間だ」って言い聞かせるなど、いいじいちゃん、ばあちゃん、おじさん、母ちゃんだなおい!って思いました。

だが、母ちゃんのベイブが問題ありすぎ。

かなしき毒母、ベイブ。だからって許さねーからな!(*`з´)=з=зプンプン

惚れっぽくて、いろんな男とくっついたり別れたりしていて、めちゃめちゃ情緒不安定。泣き叫ぶわ、子どもに八つ当たりするわ、突如機嫌が悪くなってキレまくるわでもうほんとにどーしよーもない。

ベイブにしたら、次こそしあわせになりたい。庇護してくれる男性の下で暮らしたいだけ。
しかし、母親と一緒に生活環境がコロコロ変わる子どもとしてはたまったものではありません。

で、たまたま母親が一緒になった男の息子が、近所の札付きのワルだったりして、仲良くはなったはいいけど感化されて、ヤバくなってしまったり。

ばあちゃんも、13歳という若すぎる年齢で妊娠をして、相手の男(つまりじいちゃん)と駆け落ちしてきたという経緯がある。

ただばあちゃんは、豪胆でめっちゃまともなところがあるし、娘であるベイブがグレちゃったことに対しても罪悪感があるしで、厳しく叱責しつつもJDのよき理解者であろうとしている。

で、JDは一念発起して勉強頑張り、先ず軍隊に入ることにより地元を脱出、そして軍隊からの援助を受けて勉強し、めっちゃ優秀になって除隊後名門イェール大学に進学するまでになるけれど、常に学費の心配をしなければならないし、生まれついてのエリートたちとは相容れないものを感じつつ、必死で頑張っている訳です。

なのに、あしたは大事な面接、っていうようなタイミングで、いつも母ベイブが問題を起こす。

あーーーーもーーーークソだわーーーー

そーなんだよね、毒親ってこっちが大事な局面で、狙いすましたかのようにやらかすんだわ。わたしもやられたわーーーーうちは父でしたが、やっぱやられましたね。面接前日の邪魔。当日もやられましたね。

あーーーーもーーーーたまんねーーーーなーーーー

でも、何がつらいって相手は親な訳ですよ。

クソみたいな思い出100%のクソなら、切るのは簡単ですが、親ですから、いい思い出もいっぱいある訳です。

JDも、ベイブに対して怒ったり悲しんだりはしているけれど、子ども時代にともだちみたいに楽しい母親だったベイブ、何とかしあわせになりたくて、いつも必死だったベイブ、勉強出来たのに家が貧しくて大学とかは諦めるしかなかったベイブ、今度こそヤクやめるよと言ってるときは本気のベイブ、苦しんでいるベイブも知っているからこそ、見捨てられない。

で、とことん振り回される。

JDには姉がいるんだけど、姉のリンジーは、うんと若くして実家から逃げ出している。
男と出奔して、いまはその人と結婚して、子どもが数人居て、パートで靴屋で働きながら、実家のそばで暮らしている。

けれど「子どもたちに(母親のベイブを)会わせるなんてとても出来ない」と言っているように、問題のありすぎる母親を、引き取って面倒みるとかは到底無理な状態です。

毒親持ちは、毒親に翻弄され、怒って悲しんで、時によっては憎んで、けれども心の底から愛してもいるので、苦しみ抜きます。

そしてJDは、子ども時代の輝くような思い出もあるから、母親に困り果てているけれど、実家周辺の人々や、彼らを取り巻く生活をめちゃめちゃ愛してもいる。自分のルーツだしね。

だからイェールの本物のエリートたちとは何となく馴染めないし、ディナーパーティーで法律事務所のおじさまたちが「レッドネックス」という言葉でJDの実家周辺の人たちのことを揶揄したりするのを聞けば、深く傷付くし猛烈に抗議をしたりもする。

あーーーせつねーーーよーーーーーー😭😭😭

ばあちゃんに「自分の人生は自分で決めな! クズとは付き合うな! 勉強しろ!」と言われて、努力して努力して努力して這い上がったJD。何とかハイクラスな人間や生活に馴染もうとしているJD。戻る気はないけれど、生まれ育った環境を、厭いつつも猛烈に愛してもいるJD。愛するウシャすら、本当のことを話したら、自分のことがキライになるのではないかと心配するJD。

ベイブの苦しみを理解した上で、敢えて言いたいけど、頑張ってる子どもの足引っ張ってんじゃねーよクソババア!!と、はらがたってしょうがありませんでしたねーーーこれだけは言っておきたいので書いちゃいますよ!!

でも、でも、ベイブもほんとに悲しい😭😭😭

クソみたいな生き方してるから悪いとも言えるけど、保険が切れてたりするので、オーバードーズした翌日には、まだフラフラなのに病院を出ていけと言われてしまう。

で、JDとリンジーが苦労して次の入居先の施設を見つけるけれど、そこの支払いもめちゃめちゃ大変で、息子が冷や汗かきながら何枚もカードを使って何とか払おうとしているのを見てしまって、JDにそういうことをさせているのがつらくて、つい「やってやってるみたいな顔すんじゃないよ! こっちは頼んでもいないのに! えらそうに!」とか言ってしまう。

奇跡は起きません。でも、それぞれが、それぞれの持場で頑張って、じわっと向上する話、とでも言ったらいいかなーーー

でもほんと、正直ベイブがクソすぎて、そしてそういうクソのことをよく知ってるだけに、手放しで「かんどーーー」とかにはなれませんでした!!

人間って単純にはいかないよねーーーー

クソをクソとして100%クソ憎めたら楽と思う。そうじゃないから、キツい。

クソ人間、クソ環境、けれどとてもとても懐かしい。胸が痛くなるほど懐かしくて愛しい。そして繁栄からあぶれてしまったそういう人たちや土地を思って、とてつもなくかなしく思う。

キッツーーーーつらあああああーーーーーーー😭😭😭

でもいい映画ですんでどうぞ!
わたしは原作に興味を持ったので、本も読んでみるつもりです!

にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

コメント

タイトルとURLをコピーしました